順天堂は1838年、学祖佐藤泰然が、江戸薬研堀に蘭方塾を開いたことを発祥とし、江戸時代から西洋医学教育を行ってきた日本で最も古い医系教育機関です。2018年に180周年を迎えますが、その間、二代目佐藤尚中が大学東校(東京大学医学部の全身)の初代校長として順天堂より門下生を率いて赴任し、近代医学教育確立に尽力し、三代目佐藤進は明治政府第一号のパスポートの発給を受け、ベルリン大学医学部の卒業生となり、1874年(明治7年)にアジア人として初の医学士の学位を取得し帰国した後、ドイツ医学教育普及の泰斗となりました。戦後は、いち早く講座制の研究を横断的に中央共同研究体制に再編し、また、内科学・外科学を臓器別に再編しつつ総合診療科を設けるなど、現在の医学・医療の先駆け的な発想をもって社会に貢献しています。すなわち、順天堂に集う者すべてが、その学風を理解し、享受し、また順天堂としても集う者に順天堂の現在と将来を託し、自己研鑽と競争環境と相互信頼の下で順天堂人としての連帯感が涵養され、高い倫理観に基づく医療が実践されています。現在の医学部は医師国家試験合格率で全国二位(国公私立大・過去五年間平均)の好成績を収めるなど、医師として知性・感性・教養を兼ね備えた人材の輩出に務めています。
また、医療の拠点として、順天堂医院(文京区本郷・1020床)、静岡病院(静岡県・577床)、浦安病院(千葉県・785床)、順天堂越谷病院(埼玉県・226床)、東京江東高齢者医療センター(東京都・404床)、練馬病院(東京都・400床)を併せると3,400余床で、全国の各種医療機関との連携を推進し、最新の医療設備、高度な医療、救急医療体制の充実を図りつつ地域医療にも貢献しています。順天堂の校章は、「仁」の文字を意匠化したもので、明治時代から順天堂医院の薬袋に使用されていたものです。人ありて我あり、ほかへの思いやり、慈しむ心、病める人々の立場に立つ心、学是であることの「仁」を大切に育み、次世代を担う学生や若い研究者の涵養を行いつつ近代医療を推進しています。
本格的な耳鼻咽喉科が開設されたのは明治45年(1912年)であり、千葉真一が科長に就任しました。その後、松本本松が初代主任教授として就任し、二代目は石倉武雄、三代目は河村正三、四代目は市川銀一郎で、平成15年11月1日より現教授の池田勝久が担当しております。当科では鎖骨より上方の症状と疾患を幅広く取り扱うことに心がけており、その一貫として標榜科名を耳鼻咽喉・頭頸科に改めました。また、他科(脳外科、脳神経内科、眼科、呼吸器内科、皮膚科など)との綿密な連携も保ってます。
治療方針等を検討するために毎朝8時から、病棟・外来担当医師が合同でカンファレンスを行っており、よりよい医療を目指して活発に意見交換を行っています。また放射線科との合同カンファレンスを週1回設けておりますし、月1回御茶ノ水耳鼻咽喉・頭頸科治療研究会を年1回東京・茶崖耳鼻咽喉科病診連携懇話会を開催して、教室員の教育や周辺地区の医療機関との交流を深めております。今後とも地域の医療機関との病診連携になお一層の努力をしたいと考えております。

えんとくん
※順天堂大学耳鼻咽喉科のイメージキャラクターです